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設計のポイント


大便ブースゾーン扉回り・機能と安全性

■ブース扉と開き方






 多くの人が利用するトイレの扉は内開きが一般的です。これは、ドアを中から開けたときに、外開きですと他人にケガをさせる恐れがあるからです。
 ところがトイレを和式から洋式に変えるときに、内開きにできない場合があります。和式便器の場合には扉下のクリアランスを利用して開いていたのですが、高さのある洋式便 器ではぶつかってしまうのです。
 ブースを広げることができれば問題ありませんがそうもいかず、外開 きにするわけにもいかずと、困ったこともおありでしょう。
 このような時には扉を一般の開き戸からアール型にスライドするものや折り戸を採用することにより、既存の広さのままで、洋式便器への改修が可能となります。また、アール 型のスライド扉や折り戸は、開閉時に移動する距離が少ないため、車いす利用者にとっても使いやすい扉となります


アール型にスライドする扉ならば便器が邪魔に
なりません。
アール型にスライドする扉の施工例。
 
折戸の動き方と施工例。扉の移動範囲が狭くな
るため、入る人の動きが少なくてすみます。


■ブース扉は常時開? それとも閉?







 トイレを使用していないときに扉が開いていれば、誰でも使用中かどうか一目でわかるので、一般的には 常時「開」の扉が多いようです。常時閉ですと使用中かどうか、必ず確認しなければならず、煩わしいこと になります。
 また、常時開いていればブース内 の状況がわかり、汚れていたりトイ レットペーパーの状態なども把握し やすいので、ブース内をきれいに保 つことも容易です。
 しかし、完全にオープンですとトイレ内の雰囲気が、まさにトイレ、 という感じになってしまい、快適な トイレ環境としてはチョッと、とい うことであれば、完全に閉じきるまでもなく、ある程度開けておくこともできます。
ところが、ブースごとに開き方が違いますと、だらしない印象を受けますので、その場合には 開き具合を統一したほうがよいでしょう。
 使用後に扉から手を離しても、扉の自重を利用して自動的に扉を決められた位置に戻す、グレビティヒンジと呼ばれる蝶番があります。開くか閉じるか、どの位置で止めるかは ヒンジの選択と設定で可能です。
 電気を使う自動扉と異なり、配線の手間もかからなければランニングコストもかかりません。重力という自然エネルギーを利用した究極の省エネルギー設備ともいえます。
 なお、通路に面した多目的トイレなど、使用しない人が通るようなところでは、美観上からも常時「閉」としたところが多いようです。

重力を利用するグレビ
ティヒンジ。
ブース扉常時開の例。 ブース扉常時閉の例。


■扉開閉時の安全性







 扉を閉めるときに、エッジで指を挟んだ経験のある人も多いと思いま す。また、吊元側にも指が挟まる程度の隙間ができることがあり、いずれもケガをする危険性があります。
 落ち着いて、普通に使用すればこのようなことはないのですが、時に は遊び半分でいたずらをする子どもまで考慮に入れるならば、安全性を考えておく必要があります。
 エッジ側では、アールのついたエ ッジ材を選んだり、硬質ゴム系のパ ッキングが付いたものがメーカーには用意されています。
 吊元側でも安全な機構が考えられていますので、参考にされることをお薦めします。
 
しっかりとロックできることは安心につながりますが、一方非常時に外から開錠できないと深刻な事態となる可能性があります。中で倒れた場合、人が邪魔になって扉を開けられない状態も考えられます。
 そのような状況を想定して、ロックにはコインや専用鍵で非常開錠できるものがあります。また、扉の戸あたりを倒すことによって、内開きの扉を外開きにして扉を開けることができるシステムもあります。

専用鍵を使用するタイプのロック。
エッジにアールのついた扉。 コインで開錠するタイプのロック。
   
非常時には、扉 枠の戸当たりを倒して、内開きの扉を外に開くようにできる、扉のストッパー

■ブース扉の耐久性










 ブースの扉の耐久性に関する問題は、扉自体の耐久性より、扉を枠に取り付けているヒンジ(蝶番)を原因とするものがほとんどだと思われ ます。
 多くの人が利用するトイレのブー ス扉の開閉回数は驚くほど多く、何年もすると自閉・自開機能に支障が出たり、きしむような音が出る、あるいは鍵がかけられなくなるなど、 いろいろと不都合が出てきます。 これらは、扉を固定しているヒン ジが磨耗するために起こるものがほとんどです。
 公共建築協会の基準では、10万回 の開閉試験をクリアすることが義務付けられています。通常、メーカー は20万回程度の開閉試験を行ない、耐久性を確認していますが、これを過ぎてしまうと故障が出始めます。
 学校のトイレブースを例にとって見ましょう。たとえば1時間に5回 開閉するならば、1日9時間の使用で年間稼動日数220日として、5× 9×220=9,900回、1年間で約1万回という開閉数になります。このような条件ですと、10年を経過した学校のトイレは故障が出てくると考えられます。もちろん使用頻度は、場所や利用者の人数により大きく異なりますので、耐用年数は条件により違ってきます。
 たとえば駅のトイレなどでは、1年間で10万回の開閉数になるところもあるからです。
 ヒンジが磨耗し故障したトイレで、扉を無理に開け閉めしたり鍵をかけようとすると事故の元になりますので、施工会社に依頼してメンテ ナンス修理をすることが必要です。


■使用中のサインを見やすく









 扉が開いていれば誰でも空いていることはわかりますが、閉まっているときにはっきりとサインがわかると便利です。
 使用中のサインは、ロックすると赤い印が現われるものが一般的で す。いずれのタイプでも赤・青など 目に付きやすい色で使用表示がされること必要です。とくに最近では、 ユニバーサルデザインの観点からも、表示を大きく見やすくすることが望まれます。





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