学校のトイレ研究会研究誌25号
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2019年10月に発生した令和元年東日本台風(台風19号)。東日本を中心に、広い範囲で大雨、暴風、高波、高潮をもたらし、住家被害や電気・水道・道路・鉄道などライフラインにまで被害が及びました。ふじみ野市内でも床上浸水などの水害が発生し、一時期は体育館を避難所として開設する場面もありました。ふじみ野市では昭和40年から50年にかけて建築された体育館が多く、老朽化対策が課題となっていました。それまで耐震化に向けた改修は順次行っていましたが、台風19号の被害を受けて、地域住民の避難環境改善や防災機能の強化を求める声が急速に高まり、市内の小中学校全19校の体育館の大規模改修を決定しました。防災機能を高めるに当たって、       8症対策のための空調設備の設置、体育館では主に、①夏場の熱中②古くなった体育館の床の修繕、③トイレのバリアフリー化、が行われました。大井西中学校と駒西小学校の体育館トイレ改修では、改修前からあった男女別のトイレのリニューアルの他、バリアフリートイレが新たに設けられました。避難生活を考慮して、体育館の照明を調光式LEDへ変更し、非常用発電設備の設置も実施されました。今回の改修事業により、19校すべての体育館トイレの床を湿式から乾式に変更しています。改修前はすべて和式便器だった男女別のトイレも、すべて洋式化を実現しました。大便器・小便器も自動洗浄タイプを設置。大便器の便座はすべて温水洗浄便座を採用しました。他にも、発電タイプの自動水栓や、スイッチを押すたびに自己発電を行うリモコンの設置など、避難生活を安心かつ快適に過ごせる工夫がなされています。バリアフリートイレには、オストメイト対応設備やベビーシート、ベビーチェアといったさまざまな利用者を考慮した設備が備えられ限られたスペースでできる最大限の快適さを追求近年多発する水害を考慮した改修器具数も快適さも妥協したくない大井西中学校のバリアフリートイレ。災害時の拠点になることを考慮し、オストメイト対応設備や温水洗浄便座などが設置されている。学校トイレ事例02 改修埼玉県ふじみ野市ふじみ野市立大井西中学校ふじみ野市立駒西小学校

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