ています。バリアフリートイレの設置に際して、「最も苦労したのはスペースの捻出であった」とふじみ野市教育委員会教育総務課の長谷部悟さんは語ります。 「体育館にはもともとバリアフリートイレがありませんでした。大井西中学校は玄関の一部を、駒西小学校は跳び箱などを入れていた器具庫をなくして、トイレを新設しました」限られたスペースの中、駒西小学校では男子トイレも個室の大便器ブースを二つ確保。「小便器を多くした方がいいのでは」という意見もあったといいますが、避難所になった際「一つのブースがお腹を壊した人で埋まってしまった場合を想定し、二つ設けた」とふじみ野市建築課の谷口博之さんは話します。 「今あるスペースで、可能な限り器具数を確保できるよう注力しました。設計事務所さんには申し訳ないのですが、何度も図面を書き直してもらったり、男女別トイレの壁の位置を少し変えたりして、微調整を繰り返しました」(谷口さん) 改修前の体育館トイレは、汚れやにおいがひどく、あまり使用されていなかったといいます。 「式典や体育の授業前後も、子どもたちは体育館トイレを使わず、校舎のトイレを使用していたようです。その不便さを、何とか解消してあげたいという気持ちがありました」(谷口さん) 「改修によって、明るく、清潔感のあるトイレになってうれしいです」(長谷部さん)生まれ変わったトイレは、子どもたちも喜んで利用してくれそうです。 9 新しいトイレの利用促進を期待女子トイレ手洗いと掃除用流し。手洗いは自己発電タイプの自動水栓を採用。ふじみ野市建築課の谷口博之さん男子トイレ小便器。小便器下の床には汚垂れ石を設置。手前の小便器には手すりを備えた。女子トイレ。すべてのトイレには手をかざすだけで洗浄が可能なセンサースイッチと、自己発電式リモコンが設置されている。バリアフリートイレ入り口。大井西中学校は玄関の一部を利用してバリアフリートイレを設置した。サインもなるべく大きく、見やすいようにデザイン。バリアフリートイレには折りたたみ式のベビーシートやベビーチェアも備えられている。男女別トイレの入り口。壁の色はさわやかなブルーを採用することで、清潔感あふれる印象に。ふじみ野市教育委員会教育総務課の長谷部悟さん
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