学校のトイレ研究会研究誌26号
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車いす使用者用トイレに残るスペース・予算の課題様な利用者配慮)」が12ポイント、「清掃管理・メンテナンスの強化」が16ポイント伸ばしています。Q3では、性的マイノリティの児童・生徒を視野に入れた「男女共用トイレ」の整備状況について聞いています。「ない」とする回答率は前年度と変わりませんでしたが、「ある」とする回答は12%からQ4は感染症対策としての実施項目について、4年間の推移をまとめました。常に高い結果となっていることから見ると、「便器の洋式化」は感染症対策と切り離せないことが浸透しているようです。この他、「手洗いの励行」や「自動水栓化」「石けんの設置」など、いずれも手洗いに関わる内容で、設備の充実と習慣づくりの両立が必要なことがわかります。続く「乾式化」についても、洋式化とともに重要性が認識されている結果となりました。Q5は、車いす使用者用トイレの目標設置率についてです。校舎では、8割以上の学校に設置計画のある自治体が方で、「目標未定」「設置計画なし」との回答は、校舎で60%、屋内運動場で回る結果でした。Q6からは、車いす使用者用トイレ設    屋内運動場ともに「スペースの確保」、次置の課題が明らかになりました。校舎、いで「予算の確保」が他を圧倒しています。最後のQ7は、特別支援教育と連動したトイレ整備の困りごとについてです。1位は「障がいに応じた対応」、次いで「スペースの狭さ」となっており、Q2の結果にもあるように、バリアフリートイレの重要性は認識されているものの、簡単には解決しづらい多くの課題が残されていることもわかりました。出典:2022年度全国自治体アンケート調査 n=93(複数回答)・ 2022年度全国自治体アンケート調査 調査対象:全国1,787自治体 調査時期:2022年8月〜10月 回答数:103(回答率5.8%)・ 2021年度全国自治体アンケート調査 調査対象:全国1,787自治体 調査時期:2021年11月 回答数:113(回答率6.3%)・ 2020年度全国自治体アンケート調査 調査対象:全国1,787自治体 調査時期:2021年3月 回答数:133(回答率7.4%)・ 2019年度全国自治体アンケート調査 調査対象:全国1,787自治体 調査時期:2019年11月〜12月 回答数:204(回答率11.4%)・ 2015年度全国自治体アンケート調査 調査対象:全国1,741自治体 調査時期:2015年9月〜11月 回答数:192(回答率11%)調査概要*各グラフの数値は、小数点以下四捨五入としています。*n数はいずれも有効回答数*調査方法はすべて郵送出典:2022年度全国自治体アンケート調査n=101(複数回答)19%へ伸びていることがわかります。74%となり、どちらも前年の結果を上24%と比較的高い値を示しています。一n=100(複数回答)5%校 舎校 舎スペースの確保予算の確保給排水の確保工期の確保工事の騒音学校側の理解工事業者の確保工事の粉塵設備の選定清掃管理障がいに応じた対応障がいに応じた対応トイレのスペースの狭さトイレのスペースの狭さトイレの老朽化トイレの老朽化発達段階に応じた対応発達段階に応じた対応トイレの数の不足トイレの数の不足安全性への配慮安全性への配慮感染症対策感染症対策清掃・メンテナンス清掃・メンテナンスなどの管理などの管理スペースの確保予算の確保給排水の確保工期の確保工事の騒音学校側の理解工事業者の確保工事の粉塵設備の選定清掃管理屋内運動場屋内運動場87%87%76%76%85%85%73%73%33%33%24%18%18%18%18%14%14%9%9%4%4%3%3%4%4%3%3%19%18%11%11%9%9%3%3%3%3%3%3%3%3%13%11%11%6%5%6%5%19%18%24%19%19%13%38%38%Q6 車いす使用者用トイレの設置において課題となることは?Q7小・中・高等学校等の特別支援教育の推進のためのトイレ整備に関して困っていることは?

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