学校のトイレ研究会研究誌26号
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「リップ下部分は、尿が垂れている可能性があるため、入念に拭き取ります。小便器周りの壁や床も、尿が飛び散っていることが多いです」 「陶器製であれば、酸性洗剤が使用 「自分たちでトイレをきれいにすれ 「清掃用具が汚れていると、せっかくできますが、樹脂製のものは、素材を傷めてしまいます。樹脂製の場合は、日常清掃でしっかり掃除を行い、尿石などの付着を防ぐようにしてください」ば、掃除に対するモチベーションも高まりますし、トイレを大切に使おうという気持ちにもつながります」掃除をしているのに、かえって菌をまき散らすことになります」きれいなトイレをキープ定期清掃のコツ汚れた清掃用具は百害あって一利なし意外と大切清掃方法以外のポイント道具は、掃除用のウエットシートや、薄めた洗剤液をつけた雑巾などを使用します。雑巾を用いる場合は、汚れたら都度交換し、最後にきれいな雑巾で洗剤液を拭き取ります。雑巾は数枚用意して、場所ごとに使い分けると便利です。 「トイレ掃除というと、便器の水が流れる、見える部分をブラシで一生懸命に磨くのですが、水が流れにくい縁裏や、便器周りや便座の裏側をしっかり拭き上げた方が臭い対策になります」小便器も同様に掃除しましょう。手洗いコーナーの洗面台や鏡や床も、水はねが残りやすい場所の一つです。水滴残りは、汚れや臭いのもととなるので、きちんと取り除いておきましょう。日常清掃と大きく異なる点は、尿石除去などの清掃に〝酸性洗剤〟を使う点です。これらは、教職員や用務主事など大人が行うようにしましょう。定期清掃では、普段のお手入れが行き届かないところを入念に掃除します。便座本体の裏をはじめ、温水洗浄便座の場合はノズルといった場所までを、ウエットシートや雑巾などで拭き取ります。 小便器の目皿に黄ばみや尿石が蓄積している場合、酸性洗剤を用いて汚れを落とすことになりますが、便座や目皿の素材には注意が必要です。もし、子どもたちにも定期清掃に参加してもらう場合、大便器のタンク下など、大人では入りにくいところや、窓や鏡の清掃を任せます。目に見えてピカピカになるところをお願いすれば、達成感が得られるためです。②洗剤液の用意洗剤を使う場合は、5リットルの水に対し、キャップ半分程度の中性洗剤を入れる。⑥清掃用具の片づけ清掃用具はしっかり乾かす。モップはつるすか、逆さにして保管する。n=167(複数回答)出典:2021年度全国公立小中学校アンケート調査      ①床の拭き掃除ほうきで床のゴミを取り除く。⑤洗面器の清掃洗剤をつけた雑巾で洗面器と水栓をこすり洗いした後、きれいな雑巾で拭き取る。n=169出典:2021年度全国公立小中学校アンケート調査清潔なゴム手袋か、使い捨てのビニール手袋を用意する。④便器の清掃便器の内側に洗剤液をかけてブラシでこすり洗いし、雑巾で便座や便器を拭く。週1回未満 2%週1回 3%実施していない月1回1%以上実施していない17%9%4~5日に1回 2%③床の清掃床を洗剤液でぬらして拭き上げる。年1回未満2~3日に5%1回 17%児童・生徒教職員用務主事清掃業者児童・生徒教職員用務主事清掃業者31%9%83%56%年1回以上25%毎日 75%学期1回以上43%31%9%すべて湿式床56%37%湿式床が多い14%83%学校トイレの「日常清掃」の主な担当者は誰ですか?学校トイレの「日常清掃」の頻度はどれくらいですか?トイレの日常清掃の手順

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