学校のトイレ研究会研究誌26号
7/32

各階に設置されたバリアフリートイレ。ドアは自動開閉式(5ページ、金沢市立犀桜小学校参照)。男女の入り口を分けつつ、利用シーンの変化に対応したトイレ(8ページ、嘉麻市立稲築東義務教育学校参照)。%82%%83%85%%86%34%%40%46%%47%48%49%22%%25%27%31%%53%%56%58全国三重県/東京都滋賀県神奈川県和歌山県京都府福岡県広島県奈良県兵庫県大阪府全国熊本県長野県和歌山県富山県滋賀県山梨県福岡県沖縄県京都府奈良県バリアフリートイレ対 象「高齢者配慮」「乳幼児連れ配慮」は屋内運動場でより重視されている屋内運動場(体育館)99%91%8985%8466%66%6253%52%89%78%38%35%21%18%8%7%校舎2020年度65.2%2022年度70.4%2025年度までの整備目標避難所指定のすべての学校に整備避難所指定のすべての学校に整備約93%*約98%*・文部科学省のバリアフリートイレの実態調査(2022年度)によれば、校舎で70.4%、体育館で41.9%という実績が出ています(図表上)。・公立小・中学校のバリアフリー化進展状況は、校舎・体育館とも上位と下位の都道府県でかなりの差があることがわかります(図表中)。・バリアフリートイレの設置について重視すべきことをまとめたアンケート結果によると、さまざまな配慮が必要とされていることがわかりました(図表下)。 文部科学省の「新しい時代の学びを実現する学校施設の在り方について」(2022年3月)によれば、インクルーシブ教育システムを構築する上でも、学校施設のバリアフリー化を進め、ユニバーサルデザインの考え方を取り入れていく必要があるとされています。 性同一性に不安や悩みを抱える性的マイノリティの児童・生徒がニーズに応じて自由に選べるトイレ、さらには特別支援学級や通級指導教室の児童・生徒の排せつ指導に対応した広さのバリアフリートイレなど、多様な利用目的に応じ、各階・各棟に必要な数を計画することの重要性が述べられています。 衛生的環境の前提となるのは、もちろん洋式化・乾式化であり、手洗いの非接触化です。災害時には障がいのある幼児や家族、地域の障がい者や高齢者など、より幅広い要配慮者が利用することを踏まえた施設の見直しが求められているのです。出典 : 文部科学省「学校施設のバリアフリー化に関する実態調査 調査結果のポイント」(2022.12)をもとに作成*47都道府県の上位10と下位10のみ数値を表記し、上位のみ都道府県名を表記した。出典:文部科学省「学校施設のバリアフリー化に関する実態調査 調査結果」(2022.12)をもとに作成●さまざまな利用者が想定されるバリアフリートイレの 設置において重視すべきと思われることは?*2022年度調査時点障がい児配慮オストメイト配慮高齢者配慮乳幼児連れ配慮異性介助配慮n=99(複数回答)外国人配慮[校舎]82%55%5346%4650%50%33%33%3231%31%3046%32%11%2025年度目標93%2025年度目標98%[屋内運動場(体育館)]88%70.4%41.9%76%[屋内運動場(体育館)]車いす使用者配慮性的マイノリティ配慮n=101(複数回答)出典: 2022年度全国自治体アンケート調査多様な利用者とニーズのためのバリアフリー&ダイバーシティ36.9%41.9%54%40%10%●文部科学省 学校施設のバリアフリー化整備目標●公立小・中学校のバリアフリー化の状況(都道府県別)[校舎]〜学校トイレに求められるものとは?〜トイレの多様化を考える

元のページ  ../index.html#7

このブックを見る