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学校トイレのポイント
老朽化対策
昭和40年代後半から50年代にかけて建設された校舎等が一斉に更新時期を迎える一方、経年25年以上の建物が全体の7割を占め、学校の老朽化は深刻な問題です。建て替えや長寿命化改修だけでは、とても老朽化に追いつかない惨状です。適切なトイレ単独改修計画と耐久性のある空間づくりが不可欠です。
適切なトイレの更新サイクルとは?
当研究会が実施したアンケートによると、トイレ空間の改修サイクルについては、理想は20年以内が大半であるのに対して、現実は20年以内の改修が2割未満と、大きなギャップがあるのが実情です。ここに現場の清掃努力だけではどうにもならない劣悪なトイレ環境の原因があります。
せめて20年スパンの更新を目安に改修を実施し、その間の20年間は確実に衛生性と快適性が保てるよう、耐久性のある空間づくりを施していくことが重要です。文部科学省の『学校施設の長寿命化計画策定に係る手引』においても同様のガイドがなされています。
学校のトイレ研究会「2022年度全国自治体アンケート調査」
出典:「学校施設の長寿命化計画策定の手引と解説」(文部科学省)P27を加工して作成
※文部科学省「公立学校施設実態調査(2017年度)」を基に加工して作成
トイレ単独改修にも国庫補助が適用されます
通常、2,000万円以上の大規模改修の際に適用される1/3の国庫補助は、400万円以上のトイレ単独改修にも適用されます。
これらをうまく活用し、改善要望1位のトイレ改修に予算を優先的に捻出することは、教育環境の保全はもとより、災害避難者の支えともなる社会基盤の整備にも繋がり、地に足の付いた現場視点の判断といえるのではないでしょうか。
トイレの壊れやすい箇所第1位がブースのドア、第2位が和式便器の洗浄レバー。洋式化とともに耐久性のあるブース材や壁材、清掃性の高い床材や器具の選定が肝要です。
学校のトイレ研究会
「2015年度全国自治体学校アンケート調査」(複数回答)